咬みしめ・くいしばりについて(Ⅰ)

前回・前々回のコラムで、歯がしみる原因について述べさせてもらいましたが、今回はそのなかで、咬みしめ・くいしばりについてふれてみたいと思います。

実は、咬みしめ・くいしばりが、歯のしみる原因である以上に、大きな問題の原因になっています。咬みしめ・くいしばり(歯ぎしりも含め)は、正しくはTCH(Toosh Contacting Habit:上下歯列接触癖)と言います。数年前の調査によれば、77パーセントの人が、程度の差こそあれ、TCHがあり(1日20分以上がTCHの定義)、放置していると、徐々に長時間化していくということです。


TCHが、何故よくないかと言うと、はじめ顎関節症(顎の関節の疾患)患者の多くがTCHをもっていて、TCHの改善で、顎関節症の改善に有効なことがわかったということです。そして、発端になった顎関節症をはじめ他の口の内の病気(口腔疾患)に影響していることがわかってきたそうです。

例を挙げると、第一に顎関節症。次に、歯周病の悪化(増悪)。歯のすり減り(咬耗)。歯の根の亀裂・破折。顎のえら(顎角部)の肥大化。口の内の歯の根の周りの骨の腫瘤化(瘤状隆起)。入れ歯の下の骨の異常なやせかた(異常吸収)。下の前歯が見えない程上の前歯が深くかぶってみえる(過蓋咬合)。などがあります。

TCHは、なかなか自覚していない・自覚できないのですが(歯ぎしりは音がするので家族などから指摘されますが)、一つの方法として、くちびるを閉じて、歯と歯を咬み合わせた後、歯を離そうとすると、くちびるも一緒に開いてしまうそうです。しかし、正確な診断は、専門医にまかせたほうが良いと思います。

次回に続きます。