フッ素を使った虫歯予防法について②

フッ素歯面塗布法について、前回に続いてお話しします。前回虫歯の予防効果について、何もしなければ10本虫歯になるところ4本が予防できる効果と申し上げましたが、実は経験的にもう少し効果が高い気がしています。ただ、実験データによればそうなっているのです。おそらく、フッ素塗布を希望される方はそれなりに虫歯予防に対する知識・意識が高くて、他の予防法を日常的にとりいれているためにフッ素歯面塗布法の効果が高めに見えるのだと思います。

 


フッ素歯面塗布法のやり方には、次の2つの方法が代表的です。1つはトレー法といって、マウスピースの様なもののなかにフッ素の液体を入れて歯の並びをおおい、歯の表面に一定時間口のなかで固定する方法です。トレーがかさばって、口の中の異物感が大きいため、小さな子供さんには苦痛だと思います。もう1つは綿球法で、フッ素の液をつけた小綿球で、歯の表面に直接塗布するやり方です。簡単で異物感は少ないのですが、唾液と混じり易く、均一に一定時間歯の表面に付着させることがむずかしいです。また、液によって酸味があり、それを嫌う子供さんもいます。当院では小綿球よりすみずみまで届くのと、歯磨き効果をあげる為に歯ブラシを持参していただいて、歯ブラシで塗布しています。事前に歯磨きして来院されても、磨き残しもありますからさらによく磨いて、しかもすみずみまで塗布効果をあげようという作戦です。小さな子供さんでも、日頃から歯ブラシになじんでいれば、比較的楽にうけいれてもらえます。

次に、塗布の回数の問題です。母校に問い合わせたところ、回数は多ければ多いほど良いという回答でした。ごく当然な回答とは思いますが、やはり経済的問題を考えると、最も効果的な回数を知りたいと思います。私の知るところでは年4~6回というところです。当院では理想論として、年3~4回来院されて来院の度に2回ずつフッ素塗布することにしています。少し多いのではないかと思われますが、実際には年2~3回の来院の方がほとんどですので、フッ素塗布法としてはちょうどよいのではないかと思っています。

フッ素を利用した虫歯予防として最も大切なことは、回数の多い少ないにかかわらず、それなりの効果はありますから決して無駄ではないこと、断続的でも良いですから中学生くらいまでは続けることが大切です。