院長の近況報告

昨年の相模原障害者施設殺傷事件に衝撃を受けて、秩父三十四札所巡りを始めました。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼に比べれば、言うに及ばず、坂東三十三ヶ所・西国三十三ヶ所・四国八十八ヶ所に比べても、
はるかに規模の小さい霊場ですが、歴史は古く、1200年代前半には成立していたそうです。
昔は、強盗に会ったり、病気で行き倒れたりしたそうですから、並々ならぬ決意や努力を要したことでしょう。

現代は、治安も良くなり、交通手段も発達し、ある種、レジャー化・観光化された面があると思います。
私の場合も、川口から秩父(西武秩父駅)まで、片道約2時間位かかる(昔の様に歩いて行けば、とても無理ですが、)ので、
1日に巡礼できるお寺の数は限られています。車でまわってしまえばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、
それでは巡礼の精神に反する気がしますし、霊場としての秩父全体の神聖さが損なわれる様な気がします。

ただ、全国百観音霊場のなかで、坂東三十三礼所、西国三十三礼所に比べ、秩父三十四礼所は狭い地域に密集していて、
歩いてまわるには、さほど不便もなく、巡礼の道もよく整備されています。時々迷いますが互いに近い所に礼所があるので、
とんでもなく遠くまで迷うことはありません。私の田舎にもオリエンテーリングコースがありますが、そんな感覚でいれば、 迷っても苦になりません。一種、ウォーキングに似たものがあります。

シーズン?ではないせいか、(霜柱や氷が張っていました。)他に巡礼している人もなく、静寂のなか、気持ちが落ち着きます。
札所では、摩訶般若波羅蜜多心経を唱えて、納経所で朱印帳に記帳してもらうだけです。

私の祖母(百歳まで生きました。)が、晩年、朝・昼・晩と1日3回、摩訶般若波羅蜜多心経を唱えていましたが、
どんな心境で唱えていたのだろうと、今になって思っています。